大分県災害データアーカイブ|大分大学減災・復興デザイン教育研究センター(CERD) NHK大分放送局 × 大分大学減災
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被害【昭和48年11月少雨・異常乾燥】大分市判田

|災害番号:008270|固有コード:00827001

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市町村
大分市

概要(被害)

判田地区簡易水道は1月7日から2月7日まで時間給水を行った。

災害概要

1973年の夏期の少雨傾向に続いて、秋から冬にかけても少雨傾向が現れた。これは、日本の北方を低気圧が東進し、それに伴う寒冷前線が南下したあと、大陸高気圧が張り出してきて冬型気圧配置が持続し、九州付近を通る低気圧が少なかったためである。気温は低く、特に内陸部では低かった。降水量はかなり少なく、特に九州東部では少なかった。大分では、無降水継続日数(≦1.0ミリを含む)は、72日にも達し、観測開始以来第2位の記録となった。この少雨で、農作物等の被害は、少なかったが、飲料水が不足して時間給水を実施するところがあちこちで見られた。また、乾燥したため火災が多かった。さらに、秋から冬にかけては、インフルエンザの発生に最もよい気象条件であったので大流行した。

(1) 飲料水、工場用水の不足状況
ア 東国東郡姫島村で水道利用者860戸では最近雨不足で簡易水道の水源地の水量が大幅に減ったため、1月13日から1日7時間給水にはいった。(7時~8時、13時、17時~20時)水源地の水量(貯水量20000トン)が現在では4000トン余りまでに減っている。このため、かんがい用ため池(貯水量60000トン)の水を簡易水道に利用しているが、このため池の水も少なくなった。1月20日から時間給水を4時間に制限し厳しくした。

イ 津久見市では水源池の水位がひどく低下したため、2月4日から2300世帯と工業用水を午後10時から翌朝4時まで夜間送水を止めることになった。同市では3か所の水源池からポンプで1日平均約9700トンを一般家庭4300世帯と工場などに送っている。ところが異常渇水のため2か所の水源池の水位が下がったため、一般家庭と小野田セメン卜など工業用水(1日の使用量約1500トン)を同時に2月4日から給水制限した。

ウ 大分市大南町判田地区簡易水道の節水状況(大分市水道局大南営業所調べ)
給水人口 3496人(1月末現在)
給水戸数 788戸(907世帯1月末現在)
配水量 21945立方メートル(12月の1か月分)13514立方メートル(1月の1か月分)
時間給水 1月7日~2月7日 午後4時~翌日10時までの18時間給水。ただし、1月21、22、23日には午後3時から給水。2月6日は午後3時から、2月7日は午後2時から制限解除。
時間給水対象戸数 654戸(771世帯)
その他 1月16日から1日の配水量は400立方メートルを少し切れた。2月3日からも同様。

【出典:大分県災異誌 第4編(昭和46年~55年)(1981.12)】

災害データ

死者・行方不明者数
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負傷者数
-
住家全壊/全焼数
5戸(棟)
住家半壊/半焼数
戸(棟)
住家一部損壊数
-
床上浸水数
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床下浸水数
-
道路被害 ※事前通行規制は除く
-
橋梁被害
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山・崖崩れ
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被害総額
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主な被害

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簡易水道の水源地の水量が大幅に減ったため、1月13日から1日7時間の給水に入った。水源地の水量が4000トンあまりに減ったため、灌漑用のため池の水を簡易水道に利用したが、そのため池の水も少なくなった。

水源地の水位がひどく低下。2月4日から一般家庭2300世帯と工業用水の夜間送水を止めることになった。

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