被害【昭和58年9月台風第10号・大雨】佐伯市脇
|災害番号:009420|固有コード:00942004
- 市町村
- 佐伯市
概要(被害)
県道佐伯弥生線で約300メートルにわたって最高50センチメートルの冠水、通行止めとなった。
災害概要
20日21時グアム島近海で発生した台風第10号は、発達しながら北西進し、23日9時に、沖縄の南東約1,000キロの海上で最盛期となり、中心気圧885ミリバール、最大風速55メートルの猛烈な台風となった。その後も北西に進み、25日21時には那覇市の南西約170キロの海上に達した後、やや速度を落し、東シナ海を北西に進んだ。台風は26日午後から27日にかけ、東シナ海北部で向きを北から東寄りに大きく変え、次第に弱まりながら東進し、28日10時20分ごろ長崎市付近に上陸した。上陸時の中心気圧は975ミリバールであった。台風は上陸後、さらに弱まりながら速度を早め12時には熊本市付近、12時30分から14時にかけて大分県の南部を通り(14時中心気圧985ミリバール)、14時過ぎには豊後水道に入り、15時高知県宿毛市付近で温帯低気圧となり東へ遠去かった。大分県では台風が東シナ海中部にあった27日早朝、九州中部に停滞していた秋雨前線に南からの暖湿気が入り、活動が活発となって県南部の沿岸部で短時間に強い雨(蒲江4時65ミリ、5時57ミリ、佐伯5時44ミリ、臼杵6時37ミリ等)が降った。その後も南部沿岸部を中心に雨が降り、27日の日降水量は蒲江や佐伯で200ミリを超えた。28日も佐伯(5時58ミリ)等で短時間に強い雨が降った。総降水量は県南の沿岸部で400ミリを超えたが、一方、県の北西部では全般に雨は少なかった。風は全般に弱かったが、台風通過後の吹き返しがやや強く、大分では最大瞬間風速18.0メートルの風が観測された。
26日~28日にかけて海の便に欠航、日豊線で遅延があった。また、28日空の便に一部欠航がでた。27日20時ごろ津久見市保戸島で住家の裏山で土砂崩れが起こり3世帯14人が避難した。また、22時ごろ三重町内山の国道で土砂崩れがあり、長さ10mにわたって道路が埋まり一時通行止めとなった。28日未明に佐伯市内の棚野区で土砂が流出、県道佐伯三軒屋蒲江線を覆ったため通行止めとなった。この他、県道佐伯弥生線では佐伯市脇地区で約300mにわたって最高50㎝の冠水、通行止めとなるなど県南を中心に一時通行止めが相次いだ。28日には県南の小・中学校で68校が休校した。
【出典:大分県災異誌 第5編(昭和56年~平成2年)(1991.12)】
【出典:1983/9/28 9:00の天気図】
災害データ
- 最低気圧
- 987.8hPa
- 最低気圧観測地
- -
- 最低気圧観測日時
- 1983/9/28 12:00
- 最大風速の風向
- 北西
- 最大風速
- 10.5メートル
- 最大風速の観測地
- 大分
- 最大風速の観測日時
- 1983/9/28 18:10
- 累積最大降水量
- 404ミリ
- 累積最大降水量観測地
- 佐伯
- 日最大降水量
- 263ミリ
- 日最大降水量観測地
- 佐伯
- 最大日降水量の観測年月日
- 1983/9/27
- 最大1時間降水量
- -
- 最大1時間降水量の観測地
- 蒲江
- 最大1時間降水量の観測年月日時間
- 1983/9/27 4:00
- 死者・行方不明者数
- -
- 負傷者数
- -
- 住家全壊/全焼数
- 戸(棟)
- 住家半壊/半焼数
- 戸(棟)
- 住家一部損壊数
- -
- 床上浸水数
- -
- 床下浸水数
- 95戸(棟)
- 道路被害 ※事前通行規制は除く
- 102か所
- 橋梁被害
- 2か所
- 山・崖崩れ
- 10か所
- 被害総額
- 1,042,188 千円