大分県災害データアーカイブ|大分大学減災・復興デザイン教育研究センター(CERD) NHK大分放送局 × 大分大学減災
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被害【平成16年8月台風第16号】玖珠郡九重町湯坪

|災害番号:011200|固有コード:01120001

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市町村
九重町

概要(被害)

突風により民家の木造2階建てのトタン屋根(3メートル×3メートル)が飛ばされた。

災害概要

8月19日21時にマーシャル諸島付近で発生した台風第16号は、23日3時には中心付近の最大風速が55メートルと「猛烈な」強さの台風となった。29日には鹿児島県奄美地方に接近した後、30日9時30分頃鹿児島県串木野市付近に上陸した。上陸時の勢力は中心気圧950ヘクトパスカル、中心付近の最大風速40メートルの「強い」台風であった。上陸後は速度をやや速めながら九州を縦断、14時から15時頃にかけて大分県西部、北部を通過し、周防灘へ抜けた。同日17時過ぎには山口県防府市付近に再上陸し、中国地方を北東へ縦断した後日本海へ進んだ。大分県では、30日11時頃には全域が暴風域に入った。大分市に台風が最接近したのは30日14時30分頃だった。大分では30日10時00分に最大風速、東南東の風20.6メートル、30日9時58分に最大瞬間風速、東の風36.3メートルを観測した。また、西部、南部を中心に大雨となり、期間降水量は、竹田市倉木で529ミリ、宇目で318ミリ、湯布院で316ミリを観測した。台風が通過した8月30日は、1年間で最も潮位の高い時期であったが、台風が最接近した30日昼過ぎには干潮時にあたり高潮による被害は発生しなかった。大分港では台風通過時の30日16時46分に最大潮位偏差105センチ、20時36分に最高潮位170センチ(TP上)を観測した。

台風第16号の暴風により、臼杵市内で自宅のトタン屋根を修理中に、トタンが飛ばされ顔面に当たる等の人的被害が3件発生し、4名が負傷した。建物被害としては、玖珠郡九重町大字湯坪の民家で、突風により民家の木造2階建のトタン屋根(3m×3m)が飛ばされる等、県下で全壊1棟を含め、249棟の住家被害が発生した。また、大雨による被害は、西部を中心に山がけ崩れ害が9箇所、床上浸水4棟、床下浸水が41棟発生した。
(農林漁業被害)農業関係では、台風第 16 号の強風や大雨により、大分県のほぼ全域で、水稲、 野菜、果樹等の農産物の被害があった。また、栽培施設や農地·農業施設の被害もあり、農業関係の被害総額は、298,193 万円となった。林業関係では、林道、林地崩壊、造林地、その他林業施設等の被害があり、被害総額は665万円となった。漁業関係では、水産関係、漁港関係の被害があり、被害総額は 41,990 万円となった。
(交通機関)JR では、30 日豊肥本線、久大本線は始発から運休。日豊本線は、04 時 25 分の柳ヶ浦発門司港行きの始発を除き運休。
(その他)30 日 14 時頃大分県内では最大 49,700 戸が停電した。また、30 日 06 時 50 分頃から、蒲江町等で電話が約 450 回線不通になった。

【出典:大分県災異誌 第7編(平成13年-平成23年)(2012.2)】

【平成16年8月台風第16号】

【出典:2004/8/30 9:00の天気図】

災害データ

最低気圧
-
最低気圧観測地
日田
最低気圧観測日時
-
最大風速の風向
南東
最大風速
29メートル
最大風速の観測地
武蔵
最大風速の観測日時
2004/8/30 14:00
累積最大降水量
529ミリ
累積最大降水量観測地
倉木
日最大降水量
407ミリ
日最大降水量観測地
倉木
最大日降水量の観測年月日
2004/8/30
最大1時間降水量
-
最大1時間降水量の観測地
倉木
最大1時間降水量の観測年月日時間
2004/8/30 10:40
死者・行方不明者数
-
負傷者数
-
住家全壊/全焼数
1戸(棟)
住家半壊/半焼数
11戸(棟)
住家一部損壊数
237戸(棟)
床上浸水数
4戸(棟)
床下浸水数
41戸(棟)
道路被害 ※事前通行規制は除く
55か所
橋梁被害
-
山・崖崩れ
-
被害総額
9,644,405 千円

主な被害

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自宅のトタン屋根を修理中に、トタンが飛ばされ顔面に当たるなどの人的被害が3件発生し、4人が負傷した。

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