NHK大分放送局 × 大分大学減災・
復興デザイン教育研究センター(CERD)

九州中部にあった梅雨前線は、3日夜から4日朝にかけて対馬海峡付近まで北上し、この前線上を4日の日中と5日午前中に低気圧が相次いで通った。低気圧に向かって南から暖かい湿った空気が流れ込んだため大気の状態が不安定となり、4日の明け方から雨が降り始め県の北西部や北部では100ミリを超える大雨となった。特に伏木や耶馬渓では4日の14時から15時までの1時間に40ミリを超える激しい南が降り、また、耶馬渓では13時からの3時間雨量は84ミリに達した。5日午後には前線が九州南部まで南下し雨は止んだ。県下の期間降水量は北部・西部で100ミリを超えたが中部や南部では30ミリ以下と少なかった。

4日14時30分ごろ玖珠町で土砂崩れが発生したほか、県の北部でも15〜20時にかけて3件の土砂崩れが発生した。このため県道3箇所で交通規制が行われた。
また、上津江村上野田では土砂崩れの災害が起こる恐れがあるとして、3世帯8人に4日12時30分避難勧告が出されたが、5日7時20分に解除された。

【出典：大分県災異誌 第6編(平成3年-平成12年)（2002.3）】

【出典：1991/7/4 9:00の天気図】