大分県災害データアーカイブ|大分大学減災・復興デザイン教育研究センター(CERD) NHK大分放送局 × 大分大学減災
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災害【昭和60年6月大雨】

発生期間 昭和60年6月下旬- |災害番号:009480|固有コード:00948000

災害の種別
大雨
市町村
佐伯市 玖珠町

概要

九州南方にあった梅雨前線は20日ごろから次第に北上し、21日から24日にかけて前線は九州北岸から対馬海峡に停滞した。このため21日から県下全域で雨が降り始めた。25日には、前線の南下に伴い県の北部・西部で強い雨が降り日降水量が100ミリを超えた。翌26日、前線が九州中部で停滞し、釈迦岳で236ミリに達したのをはじめ県内のほとんどの地域で100ミリを超す日降水量を記録した。また、27日には台風第5号から変った弱い熱帯低気圧が東シナ海から接近してきたのに伴い、前線活動が活発となって南部を除く地域で100ミリ前後の強い雨が降った。28日梅雨前線は一時、九州の南部に南下したが、29日には再び九州北部へ北上した。28,29日も引き続き前線の活動は活発で、西部を中心に強雨があった。

6月下旬の被害状況を大分合同新聞の記事から抜粋すると
○21日本匠村と弥生町との境の県道わきのがけが、高さ30メートル、幅15メートルにわたって崩れ落ちた。○25日~26日県内の国鉄は強い雨の影響で、特急2本が運休したのをはじめ、ロ一カル列車などに大幅な運れが出た。また、空の便やホーバーフェリーが相次いで欠航した。26日午後7時過ぎ、玖珠町帆足の西地区公民館の裏山が高さ15メートル、幅10メートルにわたって崩れ、大量の土砂が公民館を直撃したため、公民館は全壊した。この他、別府市や日田市などでも山崩れが発生した。○28日県下は28日未明からまた断続的に強い雨に見舞れた。家屋の損壊や山崩れ、がけ崩れの被害が相次ぎ、日田市、九重町などでは住民が避難した。久大線が日田~豊後森間で土砂崩れのため不通となったほか、列車、バスもノロノロ運転で通勤・通学の足が大きく混乱。日田市郡、玖珠郡などの小中学校28校が臨時休校した。○県農政部は28日、今度の長雨による農作物、耕地被害をまとめた。農産物被害では中津・宇佐の県事務所管内を中心に水稲冠水2,738ヘクタール。水稲埋没8ヘクタール、野菜は70ヘクタール、その他4ヘクタールで耕地の埋没・流失合計82ヘクタールに及んだ。主なところでは豊後高田市などのスイ力23ヘクタールと国見町などのメロン6ヘクタールが冠水中津では力ポチャ20ヘクタールが裂果などの被害をうけた。耕地は、あぜや土手が壊れるなどして農地493件、58ヘクタールに被害、ため池や水路決壊による施設被害は336件となり、農作物・耕作被害合わせて11億9,475万円にのぼった。

【出典:大分県災異誌 第5編(昭和56年~平成2年)(1991.12)】

災害データ

最低気圧
-
最低気圧観測地
-
最低気圧観測日時
-
最大風速の風向
西北西
最大風速
7.3メートル
最大風速の観測地
日田
最大風速の観測日時
1985/7/18 14:40
累積最大降水量
955ミリ
累積最大降水量観測地
釈迦岳
日最大降水量
236ミリ
日最大降水量観測地
釈迦岳
最大日降水量の観測年月日
1985/6/26
最大1時間降水量
-
最大1時間降水量の観測地
釈迦岳
最大1時間降水量の観測年月日時間
1985/6/29 4:00
死者・行方不明者数
-
負傷者数
-
住家全壊/全焼数
戸(棟)
住家半壊/半焼数
2戸(棟)
住家一部損壊数
14戸(棟)
床上浸水数
3戸(棟)
床下浸水数
112戸(棟)
道路被害 ※事前通行規制は除く
899か所
橋梁被害
9か所
山・崖崩れ
99か所
被害総額
11,442,332 千円

主な被害

マップを見る

本匠村と弥生町との境の県道わきのがけが、高さ30メートル、幅15メートルにわたって崩れ落ちた。

公民館の裏山が高さ15メートル、幅10メートルにわたって崩れ、大量の土砂が公民館を直撃したため、公民館は全壊した。

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