大分県災害データアーカイブ|大分大学減災・復興デザイン教育研究センター(CERD) NHK大分放送局 × 大分大学減災
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災害【昭和56年7月大雨】

発生期間 昭和56年7月3日-

災害の種別
大雨
市町村
中津市

概要

九州北部沿岸に停滞した梅雨前線に南からの湿った暖かい空気が流れ込み、大気の状態が不安定となり県の北西部と福岡県境に高さ14の発達した積乱雲が発生し、県下では耶馬渓町と山国町を中心として局地的に短時間豪雨に見舞われた。県境の英彦山(福岡県)では、18時までの1時間に95ミリの強雨が降り、耶馬渓でも16時過ぎから雨が強くなり19時までの3時間に89ミリの強い雨が降った。また、建設省の小原井観測所(山国町)では18時までの1時間に110.5ミリの激しい雨が観測された。耶馬渓町・山国町を除く県下の雨量は0~36ミリと全般的に少なかった。

耶馬渓町と山国町に災害対策本部が設置された。また、山国町には「県小災害に対する救助内規」が適用された。

(山国町)17時ごろ草本地区大曲の通称”上の山”が長さ約300m、幅約50mにわたって崩れ、山津波となって大量の土砂が民家2戸(3棟)を押しつぶした。その際、4人が倒壊した家の下敷になり、間もなく救出されたが救出作業の人と計5人が重軽傷、また、1人が避難しようとして負傷した。草木地区大曲、槻木地区屋形、三郷地区奥谷などのがけ崩れで幹線・生活道路が寸断され、約250戸が孤立状態となった。山国町としては、昭和28年の水害を上回る、町始まって以来の大災害となった。4日、町内の5つの小中学校、4つの保育所は全て臨時休校・休園となった。
(耶馬渓町)18時10分ごろ、樋山路の樋山路川が突然増水し、農家1戸の床上まで泥水や流木が押し寄せたため納屋の2階に避難し一時孤立したが、近所の人達に救助された。(大分合同新聞)

【出典:大分県災異誌 第5編(昭和56年~平成2年)(1991.12)】

災害データ

最低気圧
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最低気圧観測地
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最低気圧観測日時
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最大風速の風向
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最大風速
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最大風速の観測地
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最大風速の観測日時
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累積最大降水量
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累積最大降水量観測地
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日最大降水量
176ミリ
日最大降水量観測地
小原井(建設省)
最大日降水量の観測年月日
1981/7/3
最大1時間降水量
-
最大1時間降水量の観測地
小原井(建設省)
最大1時間降水量の観測年月日時間
1981/7/3 18:00
死者・行方不明者数
-
負傷者数
10人
住家全壊/全焼数
4戸(棟)
住家半壊/半焼数
7戸(棟)
住家一部損壊数
2戸(棟)
床上浸水数
29戸(棟)
床下浸水数
95戸(棟)
道路被害 ※事前通行規制は除く
82か所
橋梁被害
7か所
山・崖崩れ
187か所
被害総額
7,648,293 千円

主な被害

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草本地区大曲、槻木地区屋形、三郷地区奥谷など、崖崩れで幹線・生活道路が寸断され、約250戸が孤立状態となった。

草本地区大曲、槻木地区屋形、三郷地区奥谷など、崖崩れで幹線・生活道路が寸断され、約250戸が孤立状態となった。

通称”上の山”が長さ約300メートル、幅約50メートルにわたって崩れ、山津波となって大量の土砂が民家2戸(3棟)を押しつぶした。その際、4人が倒壊した家の下敷になり、間もなく救出されたが、救出作業の人と計5人が重軽傷、また1人が避難しようとして負傷した。

樋山路川が突然増水し、農家1戸の床上まで泥水や流木が押し寄せたため、納屋の2階に避難し一時孤立したが、近所の人達に救助された。

草本地区大曲、槻木地区屋形、三郷地区奥谷など、崖崩れで幹線・生活道路が寸断され、約250戸が孤立状態となった。

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