大分県災害データアーカイブ|大分大学減災・復興デザイン教育研究センター(CERD) NHK大分放送局 × 大分大学減災
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被害【明治24年9月台風第2号】速見郡別府村

|災害番号:002310|固有コード:00231001

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市町村
別府市

概要(被害)

別府村界から海門寺濱にかけ旋風が吹き、そのため家屋1棟が倒壊した。

災害概要

暴風雨、大分に於ける最低気圧975.0ミリバール、最大風速20.3メートル。(大分測候所観測)

大分県に於いて去月12日より天候異常を呈し、13日午前11時頃北東の風起こり、雨また加わり午後2時に至り強風雨となり、4時風位東に移り、11時頃東南に回り、14日午前1時に至り暴風雨に変し、9時頃より雨常に添わすして風力はますます猛烈となり、10時に至り風位南南東に移り、11時全く南風となり、正午12時南西に回り、午後2時に至り風勢漸々衰え、3時風位西に移り、5時に至りて平常に復せり。その風力の猛烈なる昼夜13時間にわたり、家屋を倒し、樹木を抜き、道路堤防の破壊、人畜の死傷また少なからず。そのほか屋根を破り墻壁を毀つかごとき被害は戸としてあらざるなく、同地方の故老は嘉永三年戌年以来の暴風なりと云えり。然れども幸いに雨量多からざるを以て、甚だしき水害なし今著しき被害の概況を挙ぐれば、死亡27人、負傷者63人、死亡牛馬13頭、負傷牛馬15頭、家屋全倒2398戸、同半倒1964戸、同流亡14戸、船舶の被害133艘、田畑の被害81町7反3畝11歩、山崩れ67箇所、道路破損299箇所、延長4392間、堤防破損116箇所、延長1891間、橋梁破損109箇所、延長1411間なり。

大分県に於いては去月13、14の両日の暴風雨のため、農作物の被害少なからざりしが今稲外4種に係る作柄歩合を調査せしに、早稲100分の87.8、中稲同76.4、晩稲同65.4、早中晩平均同76.5余、七島藺同65.3、繭麻同78.8、粟同43.3、煙草同42.9にしてこれを郡別にすれば左の如し(大分県)

【出典:大分県災害誌 資料篇(1952)、官報2483号(1891年10月07日)、官報2482号(1891年10月06日)】

山口・佐賀・熊本・鹿児島 暴風雨
台風は長崎に上陸し、佐賀・福岡を経て日本海に出る。13日14時から北風強く、12日8時ころまで暴風で家屋・樹木倒れ、“子の大風”に劣らぬ。山口県で8月11、12日と記録されているのは旧暦か。佐賀県各地風水害。熊本県では緑川はんらん。大分では731.4水銀柱ミリ、20.3メートル。熊本の最低気圧723.2水銀柱ミリ、15.3メートル(S)。

【出典:西日本災異誌(日下部正雄,気象庁研究時報11(5),1959)】

災害データ

最低気圧
975hPa
最低気圧観測地
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最低気圧観測日時
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最大風速の風向
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最大風速
20.3メートル
最大風速の観測地
大分
最大風速の観測日時
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累積最大降水量
-
累積最大降水量観測地
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日最大降水量
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日最大降水量観測地
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最大日降水量の観測年月日
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最大1時間降水量
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最大1時間降水量の観測地
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最大1時間降水量の観測年月日時間
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死者・行方不明者数
27人
負傷者数
-
住家全壊/全焼数
2412戸(棟)
住家半壊/半焼数
1964戸(棟)
住家一部損壊数
-
床上浸水数
-
床下浸水数
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道路被害 ※事前通行規制は除く
299か所
橋梁被害
109か所
山・崖崩れ
67か所
被害総額
-