大分県の災害の特徴
県全体のハザードを解説しながら、言及した災害の発生地点を地図で示し、
既存の災害ページへ送る使い方。
梅雨・台風・南海トラフ・活火山
大分県が抱えるハザード
大分県では、梅雨期や台風により、土砂災害や豪雨災害が毎年のように発生しています。また今後30年以内で「20〜50%」「60〜90%程度以上」(Ⅲランク:高い)の確率(2025年9月26日)で発生するとされる南海トラフ巨大地震では強い揺れとともに津波による被害が想定されています。
県中部や北部沖合に分布する活断層が引き起こす地震への備えも必要です。さらに、活火山である鶴見岳・伽藍岳、由布岳、九重山を有しており、市街地への影響も懸念されます。
6〜7月は県北西部、8〜10月は県南東部
大分県の気象特性として、6〜7月には梅雨前線の停滞に伴う大雨によって県北西部で、8〜10月には台風の通過に伴う大雨によって県南東部で災害が発生する傾向があります。
大分県は広く山地に覆われているため、豪雨による土砂災害が多く発生します。土砂災害による被害の恐れがある場所を示す土砂災害警戒区域の数は24,606箇所と全国で6番目に多く、大分県における土砂災害のリスクを示しています。
線状降水帯が生んだ大規模な土砂崩れ
平成29年7月九州北部豪雨および2023年7月の豪雨では県北西部で線状降水帯が発生し、大雨特別警報が発表される豪雨となり、
日田市北部や中津市西部では土砂災害が発生しました。

玖珠川の氾濫、川沿いの旅館が被災
大分市や中津市、日田市、佐伯市などの中心部は低地に位置しているため、洪水による被害が発生します。洪水による被害は平野部だけでなく、山間部の河川沿いでも発生します。
令和2年7月豪雨では、日田市天瀬地区を流れる玖珠川が氾濫し、河川沿いに立地していた旅館や家屋が大きな被害を受けました。
別府湾を走る中央構造線断層帯
大分県には、中央構造線断層帯、日出生断層帯、万年山−崩平山断層帯といった活断層が大分市から別府市、由布市、九重町、玖珠町に分布しています。活断層は居住地域の近くに分布し、浅いところで地震が発生するため、非常に大きな被害をもたらします。
1596年に別府湾で発生した地震(文禄豊後地震)は中央構造線断層帯の一部が活動した地震であり、別府湾周辺で強い揺れと津波により大きな被害が生じました。
津波到達まで26分、リアス海岸に高い波
大分県による南海トラフ巨大地震の想定では県内で最大震度6強の揺れとともに、佐伯市蒲江新町に26分で津波(+1m波高到達時間)が到達するとされています。
特に、県南東部の沿岸は複雑に入り組んだリアス海岸となっており、高い津波が押し寄せる可能性があります。
温泉地のすぐ隣にある活火山
大分県は活火山である鶴見岳・伽藍岳、由布岳、九重山を有しています。このうち鶴見岳・伽藍岳では、867年に火山灰を噴出する活動があったことが知られています。また、2022年には一時、噴火警戒レベルが1(活火山であることに留意)から2(火口周辺規制)に引き上げられました。
大分県の活火山の周辺は温泉が湧出する観光地となっており、火山が活動した際には大きな混乱が予想されますが、一方で自然の恵みをもたらしてくれる存在でもあります。
アーカイブ内のページ 伽藍岳257年ぶりの噴火、県境を越えた降灰
九重山では、1995年に257年ぶりに噴火し、その降灰は大分県久住町や熊本県でも観測されました。
阿蘇山では2016年に噴火し、噴煙が11,000mの高さまで観測されました。この噴火により火口から北東方向に火山灰が流され、隣接する竹田市では大量の降灰があり、県内全域で降灰が観測されました。このように大分県の西に位置する阿蘇山の火山活動も大分県に影響を及ぼすこともあります。