大分県災害データアーカイブ|大分大学減災・復興デザイン教育研究センター(CERD) NHK大分放送局 × 大分大学減災
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被害【平成15年8月台風第10号】直入郡荻町木下

|災害番号:011040|固有コード:01104002

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市町村
竹田市

概要(被害)

裏山の崖(8メートル×8メートル)が崩落し、住宅の一部(風呂及びボイラー)を損壊した。

災害概要

8月3日15時、フィリピンの東海上で発生した台風第10号は、5日3時には「強い」台風になった。6日21時には那覇市の南南東の海上に達し、7日9時には、奄美大島の名瀬市付近を通過した。7日午後には勢力は最も強まり、中心気圧945ヘクトパスカル、最大風速45メートルとなった。8日9時には、種子島の東海上に達した後、日向灘を北東へ進み、8日21時30分頃、高知県室戸市付近に上陸した。その後、いったん瀬戸内海を通過し、9日6時頃に兵庫県西宮市付近に再上陸後、本州を縦断し、10日3時には千島近海で温帯低気圧に変わった。大分県では、7日20時頃強風域に入り、8日13時頃南部が暴風域に入った。台風が大分県に最も接近したのは8日夕方で、8日20時頃には暴風域を抜け、9日7時には強風域を抜けた。台風の北上に伴い、大分県では風雨が強まり、南部、西部を中心に大雨となった。期間降水量は、倉木で372ミリ、宇目で333ミリ、竹田で305ミリに達した。

台風の接近に伴う大雨により、清川村では村営住宅近くの山法面が崩れ、付近の9世帯21名に避難勧告を出した。直入郡荻町大字木下では裏山の崖(8m×8m)が崩落し、住宅の一部(風呂及びボイラー)を損壊した。津久見市宮本では、境内の木が駐車中の車に倒れ、車両に被害が出た。玖珠郡九重町では、町道沿いの杉の木(高さ20m、1本)が倒れ、道路を塞いだ。その他、宇佐市で側溝の水が増水し、民家が床下浸水する等の被害が出た。また、南部、西部を中心に山がけ崩れ、道路損壊等が発生した。
(交通機関)JR では、豊肥本線、久大本線が11 時頃から全面運休したが、17 時30 分頃から大分駅-中判田駅、大分駅-豊後国分駅間で折り返し運転を再開した。日豊本線では、午前中から佐伯駅以南で普通列車は運休した。14 時40 分頃、海崎駅-直川駅間の送電線に木が倒れ、撤去作業のため同区間で約2 時間20 分運転を見合わせた。フェリーでは、大分と四国、中国地方などを結ぶ6 社が終日欠航した。宇和島運輸フェリーは20 時50 分発の便から運航を再開した。高速バスでは、長崎、熊本、延岡、名古屋便は終日運休した。福岡便は16 時40 分から、鹿児島便は23 時05 分から運行を再開した。航空便では、東京発大分行き日本エアシステム341 便(20 時25 分着)を除いて全便欠航した。
(農業被害)早期米、野菜、大豆に被害が発生した。また、佐伯南郡地域では、強風により園芸用ビニールハウスの被害が発生した。

【出典:大分県災異誌 第7編(平成13年-平成23年)(2012.2)】

【平成15年8月台風第10号】

【出典:2003/8/8 9:00の天気図】

災害データ

最低気圧
979.7hPa
最低気圧観測地
-
最低気圧観測日時
2003/8/8 16:31
最大風速の風向
西
最大風速
16メートル
最大風速の観測地
豊後高田
最大風速の観測日時
2003/8/8 23:50
累積最大降水量
372ミリ
累積最大降水量観測地
倉木
日最大降水量
204ミリ
日最大降水量観測地
倉木
最大日降水量の観測年月日
2003/8/8
最大1時間降水量
-
最大1時間降水量の観測地
宇目
最大1時間降水量の観測年月日時間
2003/8/8 0:10
死者・行方不明者数
-
負傷者数
-
住家全壊/全焼数
戸(棟)
住家半壊/半焼数
5戸(棟)
住家一部損壊数
1戸(棟)
床上浸水数
-
床下浸水数
18戸(棟)
道路被害 ※事前通行規制は除く
165か所
橋梁被害
-
山・崖崩れ
1か所
被害総額
1,940,279 千円

主な被害

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境内の木が駐車中の車に倒れ、車両に被害が出た。

村営住宅近くの山法面が崩れ、付近の9世帯21人に避難勧告を出した。

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