被害【昭和53年7月干ばつ】津久見市 保戸島
|災害番号:008850|固有コード:00885001
- 市町村
- 津久見市
概要(被害)
島の簡易水道では、12時間の給水制限となる。
災害概要
6月:県下全般に雨が降り、一部の地方では平年を下回ったところもあった。
7月:1日に梅雨前線が北上してからは、7月中旬後半と下旬後半の数日をのぞき異常高温であった。雨量は、県南部の-部をのぞき平年の25~50%で、特に国東半島付近では非常に少なかった。上旬:太平洋高気圧に覆われて、一部の地方でにわか雨が降った程度であった。中旬:11~13日は太平洋高気圧の周辺部で、大気の不安定による強いにわか雨の降ったところもあったが、その後は太平洋高気圧に覆われて雨も少なかった。下旬:中旬に引き続き太平洋高気圧に覆われにわか雨が少なかったが、28~31日は、台風第8号の間接的な影響で、主として県の南部・中部で雨が降り、特に29日は南部で雨量が多かった。
8月:気温については、特に特徴はなかった。雨量は7月に引き続き少なく、一部の地方では、平年の50%を上回ったところもあったが、全般に30〜50%で、特に国東半島及びその周辺部では30%以下の雨量であった。上旬:1~3日は、台風第8号が九州を斜断して雨が降ったが、台風が弱く小型であったため、大雨にはならなかった。その後は、太平洋高気圧に覆われ、ところどころで熱雷によるにわか雨が降った。中旬・下旬:太平洋高気圧に覆われたため、ところどころで熱雷によるにわか雨、大気の不安定による雨が降ったが、県内全域にわたるような雨は降らなかった。
9月:気温は高めに経過し、雨量は7・8月に引き続き少雨傾向であった。上旬:4~5日は前線の影響などで雨が降り、県南部で50~70ミリに達したところもあったが、県北部・中部では10ミリ前後であった。10日は寒冷前線の南下で多いところで15ミリ程度の雨が降った。中旬:15日は台風第18号が福岡県の沖合を通ったが、期待される程の雨は降らず、一部の地方で50ミリを若干超えた程度であった。19〜20日は寒冷前線の南下で北部・中部を中心に20~40ミリの雨が降り、若干水不足は解消した。下旬:秋雨前線が九州南海上に停滞する日が多く、前線は27日から北上し、29日は前線上を低気圧が九州を通り、28~29日にかけて県下全般に40~100ミリの雨が降り、北部・国東半島では50~80ミリの雨が降り、7月から続いた水不足は一応解消した。
大分合同新聞、西日本新聞、大分県の情報などから、県内の被害状況を、次に追ってみる。
7月22日:大分・別府市の簡易水道を使用している一部地域で、給水制限が始まる。25日には大野町の一部でも給水制限が始まる。
7月27日:豊後高田市・西国東郡で水田のひび割れや、農作物に被害が出始め、県・農協関係で対策をねり始めた。
8月10日:国見町・安岐町・武蔵町・国東町・姫島村で水田にひび割れが生じ、稲が枯れ始める所が多くなり、干害はしだいに深刻になる。みかん・野菜などにも影響が出始める。8月20日:姫島村の村営簡易水道では、22日から1日3時間半の給水予定、また、豊後高田市や真玉町の一部でも、生活用水の不足が出ている。
8月26日:山香町の一部地区で23日から給水制限を始めた。国東半島のため池はほとんど干上がる。
8月31日:29日から保戸島の簡易水道では、12時間給水となる。杵築市の一部で生活用水が不足し、給水車が出動し始めた。
9月2日:県農政部の1日現在でのまとめでは、国東半島一帯の干害は、徐々に周辺地域へと広がり、宇佐市・郡でも出始め、被害総額は20億1,600万円となった。8月末から国見町・武蔵町・豊後高田市・杵築市などで雨ごいが始まった。また、人工降雨の第1回実験が2日に実施され、この後も2・3回実施された。保戸島への飲料水の運搬が始まった。9月5~7日:別府市・大分巿でも水稲・陸稲・野菜に被害が出始める。また、三光村・佐賀関町の一部でも被害が出始めたことがわかった。7日現在、宇佐平野の日出生ダムで満水時の5.4%、日指ダムで14%となる。
9月27日:県農政部が27日現在でまとめた県内の農作物の総被害額は、36億515万円となった。被害が大きかったのは、豊後高田巿・国東半島・日出町・宇佐市など。
【出典:大分県災異誌 第4編(昭和46年~55年)(1981.12)】
災害データ
- 死者・行方不明者数
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- 負傷者数
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- 住家全壊/全焼数
- 戸(棟)
- 住家半壊/半焼数
- 戸(棟)
- 住家一部損壊数
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- 床上浸水数
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- 床下浸水数
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- 道路被害 ※事前通行規制は除く
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- 橋梁被害
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- 山・崖崩れ
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- 被害総額
- 3,696,052 千円