大分県災害データアーカイブ|大分大学減災・復興デザイン教育研究センター(CERD) NHK大分放送局 × 大分大学減災
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被害【昭和56年2月積雪・強風】別府市天満町

|災害番号:009150|固有コード:00915002

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市町村
別府市

概要(被害)

民家10数戸のかわらが吹き飛んだほか、道路に停めてあった乗用車が風に押されて1.5メートルも動き塀にぶつかったり、洗たく機が3メートルも飛ばされて壊れた。付近の人は「竜巻のようだった」と驚いていた。

災害概要

低気圧が23日九州を通ったあと、大陸から優勢な高気圧が張り出し西高東低の冬型気圧配置となって強い寒気が流れ込んだ。このため、県内は25日から27日午前中にかけて断続的に雪が降り季節風も強かった。26日には飯田高原で積雪が30センチに達したほか、気温が異常に低くなり最高気温が大分で-0.3度、日田で-1.8度と真冬日を観測した。大分で真冬日となったのは昭和11年(1936)2月16日以来で、45年ぶりの記録となった。

(強風)25日16時ごろ別府市天満町で強い突風が吹き民家10数戸のかわらが吹き飛んだほか、道路に止めてあった乗用車が風に押されて1.5メートルも動き塀にぶつかったり、洗たく機が3mメートルも飛ばされて壊れた。付近の人は「竜巻のようだった」と驚いていた。(26日 大分合同新聞)
(交通障害)県北西部の道路はマヒ状態となり、大分交通中津営業所管内のバスは全面ストップしたのをはじめ、亀の井バスや日田バスも山間部を走る路線の運休が相次いだ。九州横断道路やその他の各線でも交通規制が実施された。路面凍結によるスリップ事故も相次ぎ、日田・玖珠警察署管内で26日16時までに33件、大分署管内で27日朝までに61件のスリップ追突事故が発生した。26日から27日にかけて、空や海の便も乱れ欠航が相次いだほか、国鉄日豊線ではポイントが凍結したためダイヤは大幅に乱れた。(26,27日 大分合同新聞)
(水道管破裂)大分市・別府市・日田市の各水道局(課)の調べによる凍結・破裂件数は次のとおり。
大分市:水道局扱い 4,106件 業者扱い 7,127件 合計 11,233件(3月3日現在)
別府市:水道局扱い 2,640件 業者扱い 2,640件 合計 5,280件(3月3日現在)
日田市:合計 400件(推定)
(農業被害)県農政部の調べでは、現在、果実のなっているイチゴ、ミカン、メロンが凍害にあったほか、国見、佐伯、蒲江などでは合計31アールのビニールハウスが破損したり、倒壊するなどの被害が出た。このほか、大野郡全域で約4,000株のメロンの苗、大分市田ノ浦地区のビワの40%、大分市郡のイチゴの約10%が凍死するなどの被害が出ている。(3日 大分合同新聞)
(臨時休校)積雪のため、別府、中津、日田、国東地方で臨時休校が相次ぎ、県教委のまとめによると臨時休校した学校は17校となった。

【出典:大分県災異誌 第5編(昭和56年~平成2年)(1991.12)】

災害データ

最深積雪
0.14メートル
最深積雪の観測地
杵築
死者・行方不明者数
-
負傷者数
-
住家全壊/全焼数
戸(棟)
住家半壊/半焼数
戸(棟)
住家一部損壊数
-
床上浸水数
-
床下浸水数
-
道路被害 ※事前通行規制は除く
-
橋梁被害
-
山・崖崩れ
-
被害総額
-

主な被害

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低温のため、地区のびわの40パーセントが凍死するなどの被害が出た。

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