大分県災害データアーカイブ|大分大学減災・復興デザイン教育研究センター(CERD) NHK大分放送局 × 大分大学減災
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被害【昭和27年8月落雷】大分郡稙田村

|災害番号:005301|固有コード:00530101

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市町村
大分市

概要(被害)

落雷のため、住宅36坪、納屋2棟が全焼した。損害額55万円。

災害概要

本年8月5日 近年まれな雷が発生した。この雷は本州に停滞していた不連続線が九州中部を横断し、大分、長崎を結ぶ線上で活動したための現象とおもわれる。とくに大分市では午後2回にわたり来襲し、このため大分附近でかなりの被害を蒙った。

当日記事
8月5日早朝電光を観測した。これは前日雷が発生しているので、この名残であるかもわからない。5日正午すぎ、すなわち12時58分に雷鳴を南に聞いた。その後次第に活発になり、驟雨の最盛期は13時38分から13時50分までで、14時56分に雷は全く止んだ。
2回の雷雨は16時00分、南に雷鳴を聞き19時55分までで、この間の雨量は57.1ミリに達し、17時15分より17時55分までがとくにはげしく 市内でこのころ被害が続出したものとおもわれる。電光の全く止んだのは6日早朝である。
この雷雨中の1時間最大降水量は17時から18時までで56.5ミリに達し、明治41年8月10日の一時間最大降水量90.5ミリにつぐ2番目の記録である。また10分間最大降水量は17時20分から17時30分までの22ミリで、昭和23年8月16日9時すぎの不連続線による同型の10分間最大降水量29ミリにつぐものである。
なお、雷の進行方向は、大分測候所の観測では、いずれも南-天頂-北-北東に進行し、おそらく九州中部で発生した雷が北東に進行し、豊後水道方面へ進行したものとおもわれ、進行速度は1時間、推定30~35キロメートルとおもわれる。

災害記録 (大分合同新聞8月6日付)
大分市内電柱数ヶ所落雷による停電のため、同市上水道は18時30分ごろから、一時断水となり、2時間半ののち21時にやっと送水出来た。落雷箇所も多数にのぼり、九電関係の電柱6ヶ所に落ち、このため全市は13時30分から17時20分まで停電、その後18時再び停電、電車通り西側は20時すぎ復旧したが、一部を除いて、22時にやっと回復した。
・電柱落雷箇所
中島三条三町目循環道路かど
電報局変圧器保安装置
合同トラック裏
古国府
大道町刑務所内
大道峠の手前
・落雷による大分電詰局管内の電話線被害はつぎのとおり。
市外線:大分-別府、小倉、久留米、小倉、四回線が14時断線、15時すぎ復旧。
市内線:市内各所で70ヶ所が落雷のため断線、5日17時現在約半数が復旧した。
・人家の損傷
日田郡五馬村で落雷、6坪全焼、損害4万5千円
大野郡稙田村で落雷、住宅36坪、納屋2棟全焼、損害55万円
日田郡五馬村で1名、落雷感電即死
5日15時20分ごろ日豊線上り524列車が築城、新田原間左進行中、同区間の閉塞器が落雷のため故障して30分間立往生した。
別府市では16時30分から18時すぎまで、土砂ぶりのため市内各河川は1メートル増水、市内九電鶴見変電所附近ほか2、3か所に落雷があったが被害は小さい。

【出典:大分県災害誌(調査編)】

災害データ

死者・行方不明者数
1人
負傷者数
-
住家全壊/全焼数
2戸(棟)
住家半壊/半焼数
戸(棟)
住家一部損壊数
-
床上浸水数
-
床下浸水数
-
道路被害 ※事前通行規制は除く
-
橋梁被害
-
山・崖崩れ
-
被害総額
-

主な被害

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落雷のため、1人が感電し即死。また6坪が全焼した。損害額45000円。

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