大分県災害データアーカイブ|大分大学減災・復興デザイン教育研究センター(CERD) NHK大分放送局 × 大分大学減災
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災害【昭和62年9月大雨・地すべり】

発生期間 昭和62年9月11日-昭和62年9月14日 |災害番号:009692|固有コード:00969200

災害の種別
地すべり 大雨
市町村
日田市

概要

12日九州中部に停滞した前線の活動が活発となり各地で100ミリ前後の大雨となり、公共土木施設に被害が出た。6月の長雨および台風12号のあと、7月15日~20日間の連続雨量が292.6ミリに達したため、大山町山際地区で町道、河川護岸並びに山腹に地すべり現象による変状が生じた。その規模は概ね450メートル、奥行300メートル、すべり面厚層は70メートル前後と想定され、その末端は直轄河川筑後川に達するものと思われる。

【出典:消防年報〔昭和62年〕】

災害データ

死者・行方不明者数
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負傷者数
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住家全壊/全焼数
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住家半壊/半焼数
-
住家一部損壊数
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床上浸水数
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床下浸水数
5戸(棟)
道路被害 ※事前通行規制は除く
3か所
橋梁被害
-
山・崖崩れ
-
被害総額
52,154 千円

主な被害

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昭和62年7月23日頃から地すべりによる亀裂が認 められるようになり、現地調査の結果、県は「地すべりは,大規模ですべり面の深い岩すべりであり,地すべり変動がさらに活発化すれば,地区の町道や付近の人家などに大きな被害が発生するばかりでなく,多量の地すべり土塊が筑後川本川に流入した場合,河道を堰止め,町役場,学校及び人家が密集する町の中心部が壊滅し,上下流区域に多大な被害を与える危険が ある」 と判断。 約48億円の事業費をかけ対策工事が行われた。

【出典:大分県土木建築部砂防課 大分県日田土木事務所「山際地区地すべり 大分県大山町~大規模な岩滑りとその対策~」 地すべり34-3(1997)】

【碑文】
 昭和六十二年七月山際地区地すべり現象を発見。爾来、全国でも屈指の規模のものとされ、若し万が一の災害を想定する時大山町の中心部は壊滅的な被害を蒙ることになり地域住民の不安は募るばかりでありました。
 町としては最善の対策に東奔西走を重ねる中、国県の深い御理解と迅速なる対応を戴き建設省所管災害関連緊急地すべり対策事業として総事業費五十億円で早期に着手し被害の発生を見ることなく、大災害を未然に防止することが出来ました。
 この間、御甚力を賜りました関係者の方々に深甚の感謝の意を表します。
 平成元年十一月
  大山町長  伊藤 隆

【出典:碑文】

日田市大山町山際 地すべり工事竣工の碑

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